神様、忘れ方を教えてください。(2)


夫に対して、自分を卑下してみせることで
夫は何度か 私の話を受容的に聴いてくれました。

そのときの心地良さは、私にとっては麻薬のようなもので
その心地良ささえ補給されれば、いくらでも夫にやさしくできるような気がしました。
それは、夫がたまに素直に話してくれたときも同じです。
親密感こそ 私のエネルギーなんですね。

だからこそ、夫との有意義な対話を求めて色んな試行錯誤をし
努力を重ねてきました。

私が先走りすぎたり、導こうとしすぎたりの面もありましたが、
対話を重ね、自分と夫を観察する中で 夫婦の関係性を確かめてこれたし、
これからの私の人生にとって有用な 多くの気づきを得られました。

一方で、大きなプールに墨が一滴垂らされたほどの
小さな小さな不安を感じたことがありました。







あるとき、夫と対話しながら、ふと胸の奥で小さな声がしたのです。

それは、

私は この人がこの先何度、こんな風にやさしく話を聞いてくれても
きっと どこまでも満足することは無いのだろう...。


という、漠とした予感でした。



「神様、忘れ方を教えてください。」

この記事のタイトルは、私の予感がつけさせたものでした。


どこかで、分かっていたのです。


理解を求めることに労力を尽くしても
最終的には 自分自身が、過去を払拭できるかどうか...。
それを突きつけられる日が必ず、やってくると...。


夫が私の胸のうちを想像しようがないこと。
不倫をした側が、された側の苦しみを理解するのは無理なのだということ。
苦しんでいる私の姿を ありのままに認めてもらうには、
まだまだ夫も私も、心の器にたまっているものを浄化しなければならないこと。
私の感情は どこまでいっても私個人のものであって、
基本的には 私が感じ、私が探り、私が癒し、私が超えていくものだということ。


少しずつ、少しずつ。


そんな現実が
最初はうっすらと、次第に輪郭をともなって 現れてくるのと入れ替わりに


私は、自分自身にも見えない心の奥の奥で
覚悟を決め、準備を整えていたのかも知れません。



必死に埋めようとしても、埋められなかった傷。
二人でがんばっても、動かせなかった現実。


やりなおしたいと焦って
一緒にいたいために 仲良くなりたいために 必死に こすりあった心。


これだけ 心をぶつけあっても 傷つけあっても 
「あなたが好き」という気持ちだけはなぜか火種のように残っていて。


それなのに一緒にいるのが辛い という現実に また悲しくなって...。



疲れはてて、夜になって 夫の傍で眠るとき
祈りたい気持ちでいっぱいになるのです。
どうか神様、忘れ方を教えてください...。と。



今、笑い合えているこの時間と


ふとした瞬間に宿る 夫へのやさしい気持ちだけを残して


二人の間にあった嫌な記憶を 全て 消し去ってください。


どうか奇跡を起こしてください...と。





私は夫から手を放さざるをえない。
そんな現実を受け入れはじめている今、
自分が自分自身に対して何をしてあげられるのか。


夫とは関係なく
私が一人で行う作業がこれからも続いていきます。


相手がいない分、これからはゆっくりです。



息抜きしながら、祈りながら、波に身を委ねながら、
変化していく自分を見守り 受け容れていきたいと思います。
[PR]
by marca-mia | 2007-02-28 12:44 | 思うこと・自分


<< 夫 神様、忘れ方を教えてください。(1) >>