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一年


私が夫に離婚を切りだしたのは、ちょうど一年前の今日でした。

私は一年前の今日、すべての思いをぶちまけました。
別れを前提としなければ言えなかった。
別れと引き換えにしても大事にしたいものが 私の中にあることを
夫に知ってほしかった。
夫を愛していたからです。

夫が私にしてきたことは、
夫が夫自身に向けて、していることだと 知っていましたから。

夫が哀れでした。

あのまま私を、夫のお気に入りの人形のように仕立てた結婚生活を送ることは
夫がいつまでも裸の王様でいることを意味しました。
夫は 私を縛るように 自分を縛り、
私に泣くことをゆるさないように 自分の心にも鎧を着せていました。



離婚を切り出すとき、一気に色んな決心ができました。

私は専業主婦で体も弱いので、
これから働いて収入を得るのは易しいことではないこと。
けれど子供がいるわけではないので、
自分ひとり面倒見ていくぐらいはできると想像しました。

それでも 実際やってみたら、大変なのだろうな。
生半可ではないのだろうな。

悪い方、悪い方に目一杯考えてみました。

大好きなフラメンコもやめなければならないかも知れないな。
役者時代のように、四畳半の風呂なしアパートに住むのだろう。
あの頃、貧乏暮らしを経験しておいて本当によかった。
自分が貧乏を楽しめるたちであることも知っている。

家を出たら、最初は親に迷惑をかけるだろう。
非難もされるだろう。
幼い頃から体が丈夫でない私のこと、たくさんの心配もかけるだろう。
そのことで私自身 心を痛めるだろう。

好きな習い事もできず、洋服も買えず、美容院にも行けない生活。

........それでも、このままの生活よりはまし!!

そう思った。

こんな夫婦でいつづけるくらいなら...!



夫が不快に感じる行動はいっさい禁じられ、
心が死に、無表情になっていった私。

「辛いときはいつでも言ってくれよ。」

夫はいつもそう言ったが、
その言葉を信じた私が 弱音を吐いたり相談したりすると、必ずキレた。
自分の決めたルールから私がそれることを許さなかった。
私はそのたびに、二重、三重に 裏切られていくのだった。

私自身、めまいと動悸でおかしくなりそうな頭で、
どうしたらほんとうの私を受け入れてもらえるだろう...
いや、受け入れてくれなくてもいい。
どうしたら、私が私のままであることをゆるしてもらえるだろう...。
必死の試行錯誤を繰り返した。

どんなに優しい態度で接しても、
柔らかに自分の思いを伝えようとしても、

夫は自分に心地のよい話題以外は許さなかった。
それどころか、
全く他意のない私の一言が癇に障り、いきなりキレたりした。

私が、苦しみながらも、別居も離婚も拒んできたことを、
「俺と一緒にいたいからじゃなくて、お金のためだろ。」 と解釈した。
そうではないことを、やっと分かってもらえるときがきた。


私は夫の前に正座して、
涙でぐちゃぐちゃの顔をそのままにして
「別れてください!!」 と手をついた。


私こんな夫婦いやだもん!!
あなたは私が何を思っていようが、何を感じていようが、どうでもいいと言った。
暗い顔したら笑えと言った。
無理して笑ったら、そんな顔はよせ!と言った。
表面だけでも仲がよければいいんだと言った。

相手が何を感じてるか、知りたくもないなんて、
相手がどんなに辛い思いしてても、自分には関係ないなんて、
そんな夫婦、私がなりたかった夫婦じゃない!!
一人で生きたほうがどんなにかまし!!

泣くだけ泣いたら、私もいつか傷が癒えると思ってた。
だけど違う。
自分の心に嘘ついていたら、毎日それを続けていたら、
嘘をつき続けるためにもっともっと泣かなきゃいけなくなった。
自分が引き裂かれた。
心が壊れてきた。
この状態で生きるくらいなら、別れたほうがよっぽどまし!!

ぶつかる度にあなたの言い分を受け入れてきた。
口じゃ色々言ったけど、結局私の行動は いつもあなたを受け入れてきた。
あなたは口では受け入れると言いながら、
いつもいつも キレて、はねのけて、抑え込んできた。

あなたはね、あなたは、不幸なんだよ!
あなたはね、人の気持ちを知らなくていいっていうんだよ、
自分の一番身近な人の気持ちすら知らなくていいっていうんだよ!!
人の気持ちを分からないで、
知ろうともできなくて、知りたいとも思えなくて、
自分の周りの人みんな傷つけて、
みんながあなたをどう思ってても、言われさえしなけりゃそれでよくて、
そのくせどう思われてるか知りたくて、
いっつも上目づかいで気にして、
耳を塞いだままで、人とつながっていたくて、
誰とも本音で接することができなくて、
本気であなたのこと考えてる人の言うことさえ聞きたくなくて!!!

誰もね、あなたを不幸のままでいいんだって思ってないんだよ!!

あなたは不幸だ不幸だって自分のことばっかり言いながら、
自分がこのままでいたいんだよ!!
どんなに私があなたのことを考えたって、
どんなにあなたのために色々してあげたって、
もう私にはどうにもできないんだよ!!
あなたが不幸のままでいたがってるんだから!!

あなたはね、不幸なんだよ!!!あなたは不幸だよ!!!

夫は 泣いていた。


もう、私出て行くね...。
こんなこと言われて、私と一緒にいるの辛いでしょう。

やりつくすまで、覚悟ができるまで...と思って、
今まで絶対離婚と言わなかった。

いつも、どんなに錯乱しちゃったときでも、
あなたのことが「好き」ってこと、「一緒にいたい」ってことだけは伝えてきたよね。

あなたは離婚だ、離婚だって何度も言っていたよね。
私が離婚したくないと言って付き合わせたのに、今さらごめんね。

あなたを嫌いになったんじゃないの。
あなたが浮気したからじゃないの。

私が、もう嫌なの。
私が、こんな夫婦でいるのが耐えられないの。
あなたは、これで良かったんでしょうけど...。
私には、耐えられないの。

出て行くね。



箪笥の引き出しから洋服を出して鞄に詰め始めたのは、
ポーズではありませんでした。
夫がまさか引き止めるなんて思わなかった。
それまでさんざん、私と離れたがってきたのは夫だったのだから...。



私たちにとって ほんとうの「再構築」は、その日から始まったのかも知れません。

あの日から 夫は少しずつ、変わりはじめました。



今日で一年。

それを知ってか知らずか、夫は明日、食事に行こうと誘ってくれました。
そして、「お泊りしよう」と。

横浜から自宅まで一時間もかからずに帰ってこれるのに
夫はホテルが大嫌いなはずなのに。

ラブホテルじゃない、普通の(?)ホテルです...!(*O*)ウソー!!
願っていた以上のものを、また私にプレゼントしてくれました。




こんな日が来ることを、すっぱりと諦めたあの日。
神様は 一年後のこの日を 密かに用意してくれていたのでしょうか。



いったい、何のご褒美として...?
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by marca-mia | 2006-02-27 12:14 | ただいま夫婦リハビリ中


思考は「ほんとうの自分」ではありません。    

                      by エックハルト・トール  あさりみちこ/訳

「さとりをひらくと人生はシンプルで楽になる」より
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by marca-mia | 2006-02-22 17:20 | きらめく言葉たち


もしもあなたの周りにいる誰かが あなたを軽く扱ったとしても
あなたという存在の大切さは、生まれたときから少しも変わりません。
「他人からどう扱われるか」ということと、その人の存在価値は無関係なんです。
    

                      by marca-mia 2006-01-07

まるいこころ
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by marca-mia | 2006-02-11 12:14 | きらめく言葉たち


気持ちがなくなるのは、なんだか恐い。
だからこそ、泣きたい時には泣ける場所、
笑いたい時には、大声出して笑える場所が、
人には必要なんだなあって思います。
    

                      by littlememo 2005-04-06

ときはなつ
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by marca-mia | 2006-02-08 13:09 | きらめく言葉たち


お千代さん。
あなたはさっき、勇気を出して、皆の前で ご自分の罪を懺悔なさいましたね。
恥ずかしかったことでしょう...。情けなかったことでしょう...!
......私はね、お千代さん。
あなたの罪は、あのときもう 許されたのではないかと思うのですよ。
    

                      by 吉野作造(井上ひさし) 2006-01-31

こまつ座公演「兄おとうと」より...うろ覚えです。
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by marca-mia | 2006-02-02 00:52 | きらめく言葉たち